春の薬膳

こんにちは。薬剤師、国際薬膳師・国際薬膳調理師のツカダマホです。
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今月のテーマは「春」です。
春に起こりやすい症状の原因やおすすめ薬膳を紹介します。
目次
春に起こりやすい症状
春は、風がよく吹く季節であり温かい東風になります。新芽が出て、動物は冬眠から目が覚めます。
3/21日が春分の日でしたよね。
ここで陰陽の逆転が起こります。陰は影になり、陽が目覚めます。そのため大気が不安定になりやすい原因にもなり、風が吹き荒れます。
これは、風邪(ふうじゃ)といいます。風邪は一年中通して起こります。これが「かぜ」になります。
春の症状は、熱・微汗・くしゃみ・鼻水・咽喉痒痛・微咳・目の充血です。
これは、五臓の「肝」が影響しています。
肝は、軽揚開泄(軽く、上昇・発散するということ。)の特徴があるため、上半身に症状が出やすくなります。
善行(病位が移動する、場所が不特定)や数変(病位の変化が多く、進行が速い)の特徴があります。
そのため、めまい・頭痛・不眠・便秘・食欲不振などの症状が起こりやすい季節なのです。
春の薬膳処方
春は、陽気を育て、肝の働き(疏泄)を助ける食材を用います。
性質は温性で、辛・甘味の食材を選びましょう。
気を補う食材:じゃがいも、南瓜、キャベツ、粳米、しいたけ、鶏肉、牛肉などがおすすめです。
邪気を発散させる食材:ネギ、生姜、紫蘇などを一緒に用いると更におすすめです。
おすすめの薬膳レシピ
3品ご紹介します。
<人参のミートボール、春キャベツのトマトスープ>
①人参:甘味、微温/肺・脾・胃・肝
気を補うものではないですが、血を補う食材です。
目のかすみ・乾燥・視力低下:養血明目益肝
咳・咳痰:斂肺止咳
食欲不振、下痢、便秘:健脾化滞
②キャベツ:甘味/胃・腎
気を補う食材です。気と血は同時に補うことが大事です。
脾胃の虚弱・疲れ・胸焼け・胃痛・食欲不振:補中益気
疲労回復効果があり、かぜの予防にもおすすめです。
③牛肉:甘味/脾・胃
気を補う食材です。
脾気虚の内蔵下垂・疲れ・自汗・息切れ・めまい・むくみ:益気補脾
気血両虚の虚弱、痩せる、夜尿:養血強壮
隠し味に、みかんの皮「陳皮」を用いています。
④陳皮:温性、甘・酸味/脾・肺
気を巡らせる働きの理気類です。
肝は、気の流れをスムーズに行う働きを担います。
そのため、肝の働きが低下すると、気のめぐりが悪くなるために、イライラや不眠が起こりやすくなります。
ミートボールを作るときに一緒に混ぜて作りました。
嘔吐・食欲不振・脹満:理気健胃
口渇・咳・痰が多い・下痢:止渇潤肺・燥湿化痰
ポイントは、酸味です。
酸味は肝に入りやすくなります。ただし、取りすぎると、収斂作用で固まりやすくなるために注意が必要です。
<ニラ、豚ミンチ、椎茸の春巻き>
気温差が大きい春は、花冷えで寒くなるときがまだあります。
体を温めるレシピです。
①ニラ:温性、辛味/肝、胃、腎
げっぷ、嘔吐:温陽解毒
食欲不振・疲労回復効果があります。
体の中から温める食材です。
②椎茸:甘味/胃
気を補う食材です。
脾胃虚弱の食欲不振・胃痛:補気益胃
風疹の発疹、不正出血にも用いられます。
肝の影響で、胃の働きが落ちることがあります。食欲改善効果が期待できる食材を用いて、しっかり食べれるようにしましょう。
<鶏肉のネギだれ>
①ネギ:温性、辛味/肺・胃
辛温解表類であり、邪気発散させる効果がある分類の食材です。
外感風寒の発熱、悪寒:発汗解表
陰感内盛の四肢の冷え・脈微・腹痛:散寒通陽
②鶏肉:温性、甘味/脾・胃
気を補う食材です。
脾胃虚弱・消渇・食欲不振・下痢:補中益気
虚弱体質、痩せ、汗、四肢無力:補精添髄
咳、げっぷ、しゃっくり:降気止逆
まとめ
3品紹介しましたが、気をしっかり補う食材を用いております。
難しく書いているので、わからないことがあればLINE@でのご相談も受付します。
春は、桜も満開でたくさんの行事があり、生活環境が変わりやすく、体調変化が大きい季節です。
食事でうまく改善できるように、薬膳を取り入れててみてくださいね。
ツカダ マホ
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