ダイエットにいい春の薬膳

はじめに
こんにちは。
薬剤師・国際薬膳師のツカダ マホです。
いよいよ平成が終わりますね。新しい時代「令和」を迎えます。
私は平成生まれなので、初めての経験でワクワクしています。
新しい時代になるので、体も新しくなりたいですね。
(令和にダイエットを決意した人がいたので。)
今回のテーマは「ダイエット」。
実は、私自身がジムに通うことにしました。
体が固くなりすぎてしまい、痩せないからです。
漢方内科の薬局で仕事をしていると、ダイエット漢方を服用している方も多いんです。
漢方を服用されている方は、もちろん体質をみてからの処方になります。
なので、様々な体質があるからこそ、その方にあった食事をおすすめします。
よくジムで栄養指導もあります。それも大事なのですが、自分の体質を知った上での食事を考えるほうがいいので、ぜひ薬膳と組み合わせてみてください。今回は導入と2つの体質の薬膳を紹介します。
中医学の肥満
中医学で肥満は、「遺伝」、「飲食不節」、「運動不足」、「加齢」があります。
特に肥満の体質は、「湿盛証」、「痰多証」、「気虚証」に属することが多いです。
(ちなみに私は、気虚症です。)
この3つの体質の副産物として、痰、湿が生み出されます。これは病理的に良くない副産物です。
遺伝、飲食不節、運動不足は「脾」の働きが低下します。
その影響で、水穀精微(すいこくせいび)と水の代謝が悪くなり肥満になりやすくなります。
*水穀精微(飲食物を消化吸収し作られた栄養物質)
加齢は、腎と脾に影響を考えます。
中医学では、「腎」は腎精があります、成長に関わる五臓になります。
黄帝内経素問に、女性は7の倍数、男性は8の倍数で年齢を計算します。
女性は14歳で、男性は16歳で性機能が発達して成熟していきます。その後、女性は35歳、男性は40歳で老化が始まるとされています。
また、全身のエネルギーの源として、気力・精力を起こし、身体を強壮しますし、全身の水分管理から、尿を作り出します。
「脾」は水穀精微に関わる臓器です。
食べ物を摂取した後、消化吸収して、水穀精微(飲食物を消化吸収し作られた栄養物質)に変換し身体に栄養を与えて、成長させると言われています。
この2つの臓が低下することで、水湿がたまり肥満を引き起こします。
脾が低下する「脾気虚証」は、消化がうまくいかないことでおこる肥満。
腎が低下する「腎気虚」の場合は、水太りです。
では、更に詳しく2つの症例をみてみましょう。
痰湿内盛証
脾の働きが低下し、痰湿が増えてしまった場合です。
症状は、肥満・体が重い感じ・疲労・痰多・めまい・口渇があるが飲みたくないなどの症状です。
脂っこいものやアルコールの飲み過ぎが原因のものです。
この場合のおすすめ薬膳
薬膳食材:あさり、そら豆、アスパラガス
あさり:寒、甘、えん味/肝、腎、脾、胃/化痰類
清熱化痰:黄痰、粘る痰、痰熱の咳
潤燥止渇:喉の乾燥、口渇、肺虚の咳
そら豆:甘/脾、胃/利水滲湿類
健脾利水:むくみ、腹脹、小便利水
補中益気:食欲不振、疲れ
アスパラガス:甘、痰/肺、胃、腎/滋陰類
滋陰潤肺:肺陰虚による咳、喀血、皮膚乾燥
養胃生津:陰虚の口渇、微熱
3つの食材を用いることで、体内に増えた湿、痰を取り除き、口渇を防ぐ薬膳になります。
作り方のポイントは、香りつけにパセリを入れてます。
香りが良くて美味しいですよ!
脾腎陽虚証
症状は、肥満・全身のむくみ・疲労・息切れ・汗が出やすい・四肢や腹部、足腰の冷え・夜間尿が多いなどです。
水太りになっている場合です。
この場合のおすすめの薬膳
薬膳食材:人参、ピーマン、なす、唐辛子、(豚肉)
人参:甘味/肺、脾、胃、肝/養血類
健脾化滞:脾虚の食欲不振、下痢、便秘
ピーマン:熱性、辛味/心、脾/温裏類
温中散寒:脾胃虚寒によるお腹の痛み、嘔吐、下痢
開胃消食:食欲不振、消化不良
唐辛子:熱性、辛味/心、脾/温裏類
温中散寒:胃腹冷痛、胸背の冷え、疼痛
健脾消食:食欲不振、消化不良
なす:涼性、甘味/脾、胃、大腸
清熱活血止血:血熱の各種出血
消腫利水:黄疸、水腫、むくみ
健脾和胃:消化不良、胃腹脹満
陽虚なので、体を温めたいですがむくみも抑えたいのでなすを使用しています。
作り方のポイントは、野菜をすべて素揚げしておくと味が染みやすいですよ!
まとめ
基本は、脾の働きが低下し消化がうまくできないことでの肥満です。
脾の働きを整えることもダイエットには大切な働きになります。
食べないダイエットより食べるダイエットで、体を変えていきましょう。
私もがんばります!
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