春の薬膳料理～安眠を目指す！～
こんにちは！
薬剤師、国際薬膳師のツカダマホです。
４月に入り、桜が満開になりましたね。
元号「令和」に決まりましたし、いよいよ新たな年が幕開けです！
今日のテーマは、精神不安です！
新生活が始まる中で、環境や生活環境の変化により体調を崩しやすい時期になります。
そんな時期におすすめの薬膳、春の薬膳の紹介をしていきます。
目次
精神不安が起こる原因
春は、五臓の「肝」が影響します。
では、「肝」の働きを見ていきましょう！
１、疏泄（そせつ）を司る
精神や情緒の安定の維持に関わります。また、血液循環にも働くため、肝の働きを安定させることで、リラックス効果や安眠に繋がります。
血液循環がよくなると、水の代謝も良くなるため、むくみやめまいが起こりにくくなります。
２、蔵血（ぞうけつ）を司る。
肝は、血液を貯蔵する働きと血量を調節する働きがあります。
血液を貯蔵することで、めまい・頭痛・目が赤い・肝陽上亢（肝が異常に興奮すること）を防ぐことができます。
血液をしっかり貯蔵することで、生理も順調にします。
肝は、五行では「木」になります。土がしっかりしていると木がたくましく成長するように、血液の貯蔵をしっかり行えると、肝の働きが正常に行えるのです。
ここでチェック！
目や爪を見てみてください。
爪が割れやすかったり、目の乾燥やかすみ、視力低下などが起こるのは、肝の働きが落ちているからです。
セルフチェックもしてみてくださいね。
肝とペアなのが、「胆」です。
胆は、決断を司る働きをします。
ことわざで、「キモが座っている」といいますが、キモは胆に当てはまります。
胆は、肝の不良な刺激から守ってくれる働きがあります。
症状に合わせた薬膳
１、肝の血液が不足＜肝血虚症＞
肝の血液が足らないことで起こる病態です。
症状：爪が淡白、目がかすむ、多夢、めまい、耳鳴り、生理不順などの症状が起こりやすい
治療は、血液を補う食材で血液の流れを改善する食材がおすすめです。
・たらのそぼろあんかけ
食材：たら、鶏肉、パセリ、カイエンペッパー
たら：温性/肝・腎・脾
補益気血：息切れ、疲れ、自汗、めまい、動悸、便秘
活血化瘀：喀血、痛み、脚気
鶏肉：温性/脾・胃
補中益気：脾胃虚弱、消渇、食欲不振、下痢
降気止逆：咳、げっぷ、しゃっくり
２、１の症状が更に悪化してしまう状態＜肝陰虚症＞
陰が不足していまうと、体に熱がこもりやすくなります。熱が肝に溜まってしまった場合です。
症状：肝血虚の症状＋喉の渇き
治療は、陰が不足するから起こるので、陰を補う食材を用います。
・ローストポーク
食材：豚肉、キャベツ、生姜
豚肉：滋陰類/甘味/脾・胃・腎
滋陰潤燥：陰気を補うことで、体を潤す効果があります。
空咳や便秘にも効果的です。ビタミンB1が豊富なので、疲労回復効果にもなります。
キャベツ：補気類/甘味/胃・腎
補中益気：脾胃の虚弱、疲れ、胸焼け、胃痛、食欲不振に効果があります。
生姜：辛温解表類/辛味/肺・脾・胃
発汗解表：汗をかかせて、解毒をします。発散効果。
まとめ
精神不安は、肝の影響が大きいですが、気と血の不足が一番大きいです。
しっかり食べて、イライラや不眠などを改善しましょう。
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